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Category: 本

ドリフターズ

夕べしたたかに酔った主人がぶら下げて帰ったコンビニ袋の中に、1巻から3巻が入ってました。

「接待とかいらないから、俺は早く帰ってマンガ読んだりゲームしたりしてえよ」と言いながらパタンキューだったので、お寿司の折り詰め(酔っぱらいのお土産の様式美)ではなくマンガだったようです。実はちょっと気になってたので、ありがたく先に読ませてもらいました。

古今東西の歴史上の著名人たちが死後異世界に送られる、という話なんですが、死に方(殺され方? なのかな?)で「漂流者(ドリフターズ)」と「廃棄物(エンズ)」と呼ばれる二つの陣営に分かれています。島津豊久(主人公)、織田信長、那須与一、ハンニバル、スキピオなどが漂流者ですが、ジャンヌ・ダルクとか土方歳三(なんでー)なんかは廃棄物です。(ジャンヌ・ダルクは島津の家紋のこともあるし、最終的に漂流者の方に来そうだけど気のせいかな。もしかしたら廃棄物のボスは世界最大の宗教のあの人? なのかなと思うんですが、もしそうなら来ないでしょうか? っていうか、仏陀と立川に住んでるくらいは笑って許してもらえたとしても、どうなのあの扱い)

あまり私が興味のない歴史上の人物ばっかなんですが(主人公とか、山口多門とか知らなかった)菅野直だけは文庫を何度も読み返すくらい好きな人物です。どっちなんだろう?? あの性格だと漂流者なのかな?

とにかくはちゃめちゃな感じなので、最終的に綺麗に畳める風呂敷なのか危ぶまれるんですが、すごく面白いです。続き気になる。この作者さんの作品を私も主人も読んだことないんですが、どうなんだろう? 話作るの、上手いマンガ家さんなんでしょうか?

マンガと言えば進撃の巨人も最新刊出ましたね! これは伏線の張り方も回収もすごくて、もう唸るばかりです。

 

守護天使に恋して

原題The Guardian(このままの方がいいのに……)

ブックオフでBL文庫の背表紙眺めてて(物色、というか好きな作家さんの未読のがあったら買って行こうって感じなので、知らないものは基本買わないです。もうあんまり増やせないし)作家名が明らかに外国名だったので引き抜いてあらすじ読んでみました。昨年my神が翻訳家デビューされる、という日記を書いたんですが、発売は2011年、結局頓挫したようですが、m/mの邦訳っていう試みは前からあったんですね。

表紙の絵師さんが昔から苦手な方なんですが、中には口絵もイラストも無いようだし、大好きなパラノーマルだったので(でもBLものなんて初めて!)速攻で買って、帰ったらすぐに読み始めてしまいました。

恋人を上司に寝取られ、職も失ったジュード青年は、職も決まらないまま鬱々と日々過ごしてるんですが、ある真夜中「何かに呼ばれた」ような気がして外に出て、三匹の犬に襲われて死にかけている大型犬を助けます。飼い主が見つかるまでというつもりで犬にジョーと名付け、一緒に暮らし始めるのですが、妙に彼にだけ懐き、守ろうとする犬に次第に情が湧いてきます。

実はこのジョー、異世界から三匹の犬……ではなくグリフォン(暗くてジュードにはワンコに見えた)に追われて『ベール』と呼ばれる境を通ってこちらの世界に来たオーエンという男。異世界では女男爵の『守護者』をつとめています。守護者と呼ばれるものはたいがい独り身です。恋愛が禁止されてるわけではなく、まともな女性は守護者を恋人にしたり結婚したりしたいと思わないようです。ごく普通に。なんというか、人間が犬を恋愛対象にしないみたいに、はなからアウトオブ眼中みたい。運命の相手である伴侶がどこかに一人だけいますが、巡り会える可能性はあまりに低く、ほとんどが彼等の性欲処理のために雇われた女の子たち(彼等は犬の姿で生まれてくるので、気性が犬に近いのか、絶倫すぎたり乱暴だったりするみたいで、性的には満足するけれども、なんだか犯されてるみたいで嫌だな、と思われてるみたいです。オーエンはまさに入れて出すだけの失礼な男だったみたいで、一番嫌がられてたみたいで、伴侶が出来たって聞いて女の子たちは大喜びだった。もちろんジュード君にそんな失礼なことはしていない)を相手に一生終えて行きます。って言っても戦いの日々は過酷なので、寿命を全う出来る守護者もあまりいないようですが。

ワンコに変化中のオーエンには、一目……一嗅ぎ? でジュードが自分の伴侶でありとわかり、それでジュードに近寄る男どもを蹴散らして守ってたんですね(自分のために)こちらの世界では犬の姿でしかいられないので、あっちに連れて行って伴侶にしたいと思うのですが……

以下、盛大にネタバレしてますので、ここまででちょっと読んでみようかって思った方は読まれない方がいいと思います。

つーかここまでも結構……^^;

箱の中

本当は今日闘犬8話? アップできるかと思ったけど、ちょっと無理でした。バイトは明日からしばらく休みになるので、明日ちょっと見直して(ついでに考え直して)アップします。明日が今年最後です。三が日はイラストに集中したい><

話をタイトルに戻します。

ちょっとしたところからの薦めで講談社文庫の「箱の中」を読みました。この作家さんの本はこれまで四冊読んだことがありますが、一冊を除いて私はあまり好みではなく、あまり食指が動かなかったんです。残念ながらこれも「うーん……」という感じで、残念ながら私にはあまり良さが理解できなかったんですが、喜多川(攻)の人物造形が闘犬アッシュに多少被ってたので、かなり参考になり、結果的には読んでみてすごい良かったなと^^; すごいひっかかりはありますが……なんとかハッピーエンド? なのは良かったです。

以下、ネタバレしてます。

痴漢の冤罪、怖いですね。痴漢された本人は犯人を間違えていたとしても、「私も見ました」といった人間はなんなんだと。自分も同じ不愉快な目に遭っていて、積もり積もった怒りがあったから、実際にはみていないにも関わらず同じ痴漢許すまじという精神で便乗したようにしか思えないんですけども。私なら、確信がなければ「自分も見た」とは言えないです。
幸か不幸か私は触って来る痴漢にはほんとに一度も遭ったことないんです(引っ越しなどで路線は変わりましたが、中央線、西武池袋線、山手線という路線で長年会社に行ったのに)。そのかわり「ほーらみてごらん」系の痴漢には小六を皮切りに腐るほど遭いました。扉に近い座席で寝ていて、変に荒い息が耳に入り、ふっと起きたら真横で男が(こっち向いて)自慰をしてたこともあったし(時々袖にピタピタ先っぽが当たってたんですが、電車の揺れでなんかあたってんだろうと気にしてなかった)、会社帰りにワイシャツにネクタイ、トランクスに靴下裸足のおっさんに「おねがい、おねがい、イクまで見ててよ」としばらく付いて来られたこともありますが、直接の被害を一度も被ってないので、ほんとうにこの人かな? と考える余裕もないほど傷ついている女性の気持ちは想像ができても、本当に理解は出来ないのだと思います。

この冤罪が、冤罪だと作中で証明されなかったのは残念だったし、ものすごく都合が良すぎる堂野(受)の奥さんの退場には、娘を死なせる必要はなかったような気がしてかなりもやっとしたものが残りました。

レッドデータ・ガール6

読み終わりました。
以下感想です。
ネタバレしてます。

風呂敷がかなり大きく広げられていたわりには、ずいぶんこぢんまりとまとまったなあ、という感じでした。あと一冊でまとまるの? と思ってはいたんですが……。お母さんやお父さん、相楽(父)も得体の知れないところをたくさん残したままで、私的にすっきりとはほど遠いです。

結局、アンジェリカのパパンは信用していい人物ってことでFAなのでしょうか。そこのところもあまりすっきり納得がいきませんでしたので、これはぜひとも続きを書いて欲しいところ。というか荻原先生はこういう不透明なところを残したままで(想像の余地を残すのとわけが違います)終わるような本書いてらっしゃらないので、ご本人には続編の構想がおありなのでは、と思いました。

深行(みゆき)の提案で将来の展望を持つ気になる、というのは、もにょっとしないものがないでもないけれども、泉水子は恋する女の子だもんね……。恋する女の子は、少なからず好きな男子に影響を受けてしまうところがあると思うので仕方ないのかもしれません。深行の最後のアレはGJでした! アレのおかげでこれだけぐずぐず言いながらも大満足です。泉水子の気持ちははっきりしてたし、深行も多分泉水子が好きなはず、とは思ってたけどほとんど匂わせない子だったから、言葉どころか態度で表すとはやるな! って感じで。どれだけ反発してても父親似だ……とにやっとしました。

「萩を揺らす雨」から「大誘拐

「萩を揺らす雨」は借りパク上等(つまり返してくれるなと)で貰った最後の本です。

コーヒーと和食器の店を営んでいるおばあちゃんが、常連の話からご近所のちょっとした謎を解いて行く、という聞くだけで面白そうな本なんですが、正直一話め以外はあんまりぱっとしなかったです。おばあちゃんが若い男を顎で使う、というシチュエーションが結構好きなので、主人公の草さんが被害者を救い出すためにご近所に入ってる空き巣を捕まえて雇う、というのはかなりツボだったんです。てっきりこの二人がコンビを組んで事件を解いていくのかと思ったのに……。ご近所の事件なのですから死人も出ませんし、そもそもそういう謎を解くものではないので、そこに「おおおっ」という新鮮な驚きを正直期待しません。登場人物同士の掛け合いの面白さなんかで読ませて欲しかったな、と思いました。

おばあちゃん+若い男とくればいろいろありますが真っ先に浮かんだのは『大誘拐』です。映画は観てないので出来のほどは知りませんが、小説は私の好きなミステリランキングの20位以内には絶対入っている!

はした金(大刀自にとって)目的で誘拐された大富豪の大刀自が、犯人グループの若者たちに見所を感じて身代金を100億に釣り上げさせ、自らがそのグループ『虹の童子』(大刀自が命名)リーダーとなり、財産を食いつぶすだけの腐抜けた子どもたち、莫大な相続税を一挙になんとかして大団円に持ち込む、痛快極まりない小説です。
「萩を揺らす雨」を不完全燃焼で読み終わったあと、すごい読みたくなって読み返しました。これもう表紙がaとれるほど読み返しているんですが、それでも飽きさせないのはすごいです。もう綺麗なのに買い替えたいんですが、小口の親指が当たる部分が手あかで真っ黒になってて、ずっと持ち歩き、読み返してきた歴史を思うとなかなかなあ……。最近はここまでの力を持った本になかなか当たらないのが残念です。

驚きました

作家の北森鴻先生が一昨年以上前に亡くなっておられたこと、今日知りました。
文庫でしか買ってないので単行本出てもチェックしないし、どうせ買うので図書館でも借りませんでした。そのくせ新刊をわくわくしながら待っている……ってこともないので、日記見るかぎり(前サイトで使用していた)最後にチェックしたのは四年前の11月のようでした。

そろそろ読んでないものが溜まっただろう、とチェックして、「絶筆、無念。」の帯に絶句してしまいました……まだ48、夭折といってもいいですよね。リアルタイムで知っていればそれはショックだったと思いますが。ただただ驚いています。というか、情報が遅すぎますよね、二年前って……

我が家のレタスチャーハンの作り方は、未だに『メインディッシュ』のミケさんのです。

ベル・カント

ルークの日を忘れていました〜><
憶えてたらなんか……できたかな?? できなかった可能性のが高いから忘れててもよかったのかな? 一応9日に更新はできましたが……

長い間読みたいなと思っていた『ベル・カント』ようやく読めました。数年前に一度借りて、期間内に読めずに返したものでしたが、通勤用に借り、読み始めたら面白くて一気でした。

フィクションですが、’96のペルーで起きた日本大使公邸占拠事件にモチーフを得て書かれています。

南米のとある小国、副大統領官邸にて、工場誘致の資金援助を願うために、日本の大手企業社長の誕生パーティが開かれていました。
仕事人間で、唯一の趣味がオペラという社長は、工場誘致にもパーティにも興味ないのですが、そのパーティに敬愛する世界的プリマドンナが招かれることになり、その歌を直に聞きたいという想いだけで出かけたのです。
大統領も参加予定だったんですが、「えー」という理由で急遽不参加になります。そのせいで、大統領拉致を目的に官邸を占拠したテロリストたちが身動きできなくなり、パーティに参加したセレブたちが人質にされるのです。
その国には大手のテロ集団が二つあり、幸いにも過激派のほうではなかったため、女性、子ども、単なる労働者(メイドとかコックとかボーイとか)は口減らしのため早々に解放されるのですが、プリマドンナは大物のため、解放されませんでした。
国家として、テロリストの要求をのむわけにもいかないし、相手が穏健派の組織、ということに多少甘えもあったのか、幽閉生活は四ヶ月以上におよびます。四ヶ月は、人々の関係が変化するのに十分な時間ですよね。
プリマドンナの歌を中心に、少しずつ人々の生活が変わります。
プリマドンナは自分のなにもかもを理解している穏やかな日本人社長に惹かれはじめ、社長の通訳を務める青年は、頭がいいのに貧しくて学ぶ機会を奪われてきた美しいテロリストの少女にスペイン語を教えながら愛情を深めていきます。
また、プリマドンナの歌に惹かれ、自分の中の歌いたい気持ちを押し隠せなくなったテロリストの少年を、プリマドンナは今世紀最大の天才と見いだし、レッスンを付けるようになります。
家事はメイドまかせだった副大統領は、自分の官邸を人質たちのために快適に保とうと走り回るうち、自分が自分の家の中のことすら知らなかったことに気付く。そしてまだ小さいからアシスタントに回されることの多い一途で気の利く少年テロリストを息子のように愛し、本人の了承を得て、解放されたら養子に迎える約束をします。激しい愛妻家のフランス大使は全員の食事作りに夢中になり、社長の部下はプリマドンナの専属ピアニストよりも才能あるピアニストであることを見いだされます。

時間に追われ、お金と名誉ばかり求め続けた人質たちは、はじめて時間に追われない生活に安らぎをおぼえ始め、貧しいテロリストたちは知的な大人たちと接して、少しずつ広く豊かな(知的に)世界を知って行ったのです。肌荒れの酷かった少年テロリストの肌が、数ヶ月の間に綺麗になったというような記述がさらっとあるのですが、単に栄養状態が良くなったというだけでなく、彼がこれまでの人生で最も精神的に安定した生活を送っているという暗示でもあります。当代最高の歌姫の歌を毎日贅沢に聞いてるわけですし。(これがもっとも贅沢なことであるというのは、テロリスト、人質、双方が自覚しています)
それ一つとっても、両者の心が寄り添っていったのがストックホルム症候群などではなく、テロリストと人質という関係ながら、人と人との真摯な触れ合いであることがわかるのです。

官邸内で起こった小さな事件を切っ掛けに、人質たちは庭で体力作りをすることも許され、少年たちとセレブでサッカーの試合をやったり、なんだかほのぼのと牧歌的な時間が流れて行くのですが──

以下、ネタバレなので、畳みます。

ほたるの群れ3巻

気付いたら随分放置です>< すみません急にオリジナルが書きたくなって、荒くともラストまで書き留めておこうと少ない時間を充ててしまっています。きちんと書く気はいまはないので、最後までネタ的に書き終わったら気が済むと思います。

『ほたるの群れ』三巻読み終わりました。
今回表紙が阿坂でした。前にこの本について書いたとき、バトロワの七原秋也、川田章吾、中川典子の関係性に似ている、と言いましたがそのせいで阿坂のイメージを映画『バトルロワイアル』から山本太郎的な容姿(つーか髪型?)で想像していたんです。けど、なんだかFF7のザックスみたいな感じですねー少し後ろ髪は短いかもですが。脳内イメージ画を修正です。誰も聞いてないかもしれませんが、FF7はザックラであります。

ほとんどが阿坂と会長の戦闘シーンだったですが、冗長な感じは全くしませんでした。阿坂はやっぱりかっこいいです。ゴリラでもいい。会長の毒付きトランプや短剣より一撃必殺の掌底のほうが肉体派ぽくて好きだ……。ゴリラゴリラと呼ばれる阿坂を気にしている裕美の選んだ合唱曲『ゴリラのジジ』の歌詞がまた意味深で。前回合唱コンクールの曲のことなどあまり気にしませんでしたが(ほんとにある曲としりませんでした)三巻ではあらゆる人が「ゴリラーのジジー」とくちずさんでいて気になったのでぐぐってみたんですすよね。
なんだか川田君に似ていると思ってしまったせいか、常に死亡フラグが立っててハラハラします。最後まで生き残ってくれるのかしら……。こういうタイプの子が最後ふつーに生き残って、裕美みたいなごくごくふつーのお嬢さんと中学生っぽい恋愛とかして幸せになってくれたりしたら萌えるのですけど。

血みどろシーンが多すぎるので、友だちに勧め辛いと思っていたんですが、とうとう薦めてしまった。同じくお薦めの『レッドデータガール』がたいそうお気に召したようだったので気をよくしてしまったのですが、『深行(息子)派』の私に対して『相楽(父)派』といわれてしまったのは痛恨の一撃でした。私はなにを考えているのかわからない、得体の知れない人物に興味を感じないのです。
やっぱあれ、学校にヘリを乗り付けて迎えにくるというすべての女子のあこがれであろうことをやっちゃったのがポイント高かったのでしょうか。でも私はわかりやすさと将来性を取りたい。

話が逸れましたが、痛い描写とラノベの苦手でない方にはほんとお薦めです。幻冬社文庫ですが内容はラノベです。バトロワOKなら怯むことはないと思います。
同じくスタジオエトセトラの『童話物語』もお薦めなんですが、最初が愛猫家には辛いかもしれません。(虐待とかではないんですが……)貸した相棒は何年もそこでとまったまま先が読めませんでした。今は文庫にもなってるようなので、手にはとりやすいはず。

ラスト・チャイルド

場所に寄るのかも知れませんが、私の通う図書館では、閉架書庫の本を借りるときはまず検索用のパソコンで探し、印刷した紙を持って専用の受付にいき、閉架書庫を探してもらいます。見つけていただいたら名前を呼ばれるので希望の本で間違いないか確認し、間違いなければ改めて貸し出し・返却受付に向かいます。

日曜、探した本が八冊とも閉架書庫にあったので探していただき、「森川さん!」(※もちろん本名ではないです)と呼ばれて受付に行ったらすい〜っと横から前バイトの同僚が現れました。ちょっと前に『王妃の離婚』を貸した、と書いた活字中毒仲間です。

「『森川』って名前、珍しいからもしかして、って思ったよ」と言われすみっこで少し近況報告し合いましたが、丸六年、同じ図書館に通いながら一度も会わなかったのに、おかしな話ですよね。

日曜に返却した本七冊のうち六冊が外れでしたが、残る一冊『ラスト・チャイルド』はかなり面白かったです。

主人公13歳のジョニー(結構な美少年らしい)は一年前に行方不明になった双子の妹、アリッサの行方を時に学校をさぼり、無免許で車を乗り回しながら探しています。美少年の上強く(精神的に)、優しく、かなり頭も良い子です。

父親もアリッサが行方不明になったあと行方をくらましていていないし、(父が迎えに行くはずだったのに、仕事で行かなかったことを母親になじられた直後からいなくなったので、ジョニーも母親も、世間の人も耐えられずに家出したと見ている)母親は絶世の美少女じみた美女らしく、周囲から男の影が消えない上に薬中になってます。その生活を守り、母を守り、母のボーイフレンドに暴力を振るわれながら父の帰還を信じ、妹を探すジョニーがほんとに健気で、ハッピーエンドを願わずにはいられないのですが、途中で小さな子どもを性の対象とする犯罪者と戦ったり、その被害者の遺体がたくさんみつかってひやりとする場面があったりと息が抜けません。通勤途中と休憩時間しか読む時間なかったので時間はかかりましたが、読み応えありました。

予想通りというべきか、案外予想外だったというべきか、複雑な気分になる結末を迎えるのですが、私的には最後の行でハッピーエンドにカテゴライズしてもいいと思いました。

余談ですが、頭の良い美少年、ということでこれも愛読書の「ダディ」(ヒロミ・ゴーのじゃなく、ルー・デュランのです)のトマ少年を強く思い出しました。こちらの母親は強すぎましたが……。ボディガードのミケルがなかなかカッコいいのです。

捨てないことにした

前のバイト先で、本の趣味が比較的合う人がいました。互いに結構な活字中毒で買っては交換していたのですが、増えすぎた本の処分に困っており、微妙だったものは「貸すけど返さないで。そっちで捨てて〜」ということも多かったです。

辞める数日前に、二年以上貸していた「王妃の離婚」が返ってきました。手放さないと決めて蔵書印押してある大好きな本の一冊ですが、私が主人公がめちゃくちゃカッコいい!と言ったにも拘らず「ダメ男じゃん……詰まってる」と言われ、なかなか読み進められなかったようでした。最後の最後で「やっと森川ちゃんの言うことがわかったよ!面白かった!」と言われ、ほっとしました。
同時に数冊「返さなくていいから持ってってー」と数冊の本を入れてくれてたのですが、中に『四十九日のレシピ』がありました。人気あるけど、微妙だったの? と驚いたのですが、どうやら私に押し付けたくれた本があまりにも微妙なものばかりだったので、餞別に入れてくれた模様です。

私はテレビを見ないので(我が家でテレビのコンセントが刺さっているのはDVDなど見る時かゲームやってるときだけ)ドラマのことを知らず、従ってあらすじもなんにもしりませんでした。お風呂で読み始めたんですが^^; かなり面白かったです。登場人物たちの会話が秀逸で笑えました。最後はかなり泣いてしまいました。
イモトやハルミが消息不明になるような不義理をするタイプには見えなかったので、事実はお父さんの考え通りだったのではないかと思います。それを踏まえて読み返してみると、特にハルミの言動などが腑に落ちます。
このところ休憩時間にしか本を読む時間がないのですが、あたりで嬉しい。

今週土曜がお休みなので、バニシングツインが更新出来そうです。放置が多くてすみません。
メール、拍手のお返事、明日致します。もう少しお待ちくださいませ^^;

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料理、読んだ本、見た映画、日々のあれこれにお礼の言葉。時々パラレルSSを投下したりも。

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