ロマンス小説から抜け出すには強い意志が必要!でも……><
↓の日記でダークハンターシリーズのザレクは好きと書いたらなんだか読みたくなって、久しぶりに読み返し(これだけ持ってる)、また泣かされた──と思ったら火がついてしまいました。
ダークハンターシリーズっていうのはこんな話です。(超端折ってます)
呪いのせいで短命を運命づけられたアポライトという種族の人々が、寿命を伸ばすために、人の魂を奪いダイモンと呼ばれる生き物になる。これを狩るために作られたダークハンターという人々がヒーローのお話。
次作の「ウルフ」の途中から読まなくなってたので、図書館で借りて「ジュリアン」(これは関連作ですがシリーズではないらしい)から「ザレク」まで読み返し、「ウルフ」「ヴェイン」まで読了しました。初めて気付いたけど、「ジュリアン」は初読だった。「ウルフ」はやっぱり最後まで読むのがしんどかったけど、「ヴェイン」は面白かったです。太っていることにコンプレックスを抱いた女性がヒロインのお話。
女性の自称「わたし、太ってる」は今イチ信用ならないところもありますが(とある国内ミステリ小説では叙述トリックの一つに使われた)、著者のサイトのイメージ写真を見る限りほんとにかなりぽっちゃりしたヒロインのようです。とはいえ、「タロン」にボッティチェリの描く天使のような、という記述もあったので、西洋絵画に出てくるようなふっくらして柔らかそうな、芸術的な裸体なのかな、と思います。
そういうヒロインが2メートル近い身長の「ホットでゴージャスな男性」(この表現ほんとなんとかならんのか……)にほとんど崇拝されるように愛される、という話なので、パラノーマルとはいえこれぞハーレクイン!! って感じですが、我々女性から見れば、ヒロインは穏やかで控えめで優しくてユーモアもあり、それでいて芯は強い(ハーレクインにはスカーレット・オハラ並みにヒステリックなヒロインも多い)可愛い女性で、見る目のある男性が愛情を捧げるのにはむしろほっとするものがあります。……「タロン」でヒーローのヴェインが一目惚れしたので、もしかしたら初めは外見に惚れたのかもしれないけど。(どこがパラノーマルかっていうとヒーローが人狼ってとこです)シリーズのH/Hが思わぬ形で登場するのも良かった。吹いちゃうところが結構ありました。ウェアウルフは絶倫だそうなので、これからは努力しなくても痩せるよ、うらやまs(ry
とはいえ、「ザレク」には及ばないなあー。パラノーマル系のロマンス小説で泣いてしまうっていうのは滅多にないですが、これは泣ける。これは虐待され、軽蔑され、誰からも忌まれ、排除され、誤解されて、自分を守るため切れやすく、猜疑心が強く、暴力的になってしまったヒーローがヒロインによって愛を知るまでの話。
同じくパラノーマルのブラックダガーブラザーフッドのシリーズのザディストにキャラかぶってるような気もします。このシリーズもザディストが主人公の三作めが一番好きなんですが、どれも良いので、ロマンス系のパラノーマルに興味があるという方にはこっちを薦めたいかな。奇しくも、両者とも「ゼット」と呼ばれていたりする。ゼット、というと、わたしが真っ先に思い浮かべるのはゲーム「ワイルドアームズ」のゼットなんですが、彼もいい男でしたので、なんだかな、そういう名ってカッコいいキャラに付けたい名前なのかな。「ワイルドアームズ アルターコードF」(なんというか、ワイルドアームズのリメイクみたいなゲーム)で目の見えない女の子にアウラという名が与えられ、匂わされていただけのロマンスがはっきりさせられたことに私はずいぶんはしゃいだもので。ひところゼット×アウラの二次を読みあさってたもんです。
話はそれましたが、そんなわけでブラックダガーも読み返してまして>< 図書館で未読のパラノーマルやヒストリカルも借りちゃったし、全く自分が書こうという気が起こりません。すみませんが、更新は少々お待ち下さい。
ロマンス小説は麻薬のようなものでねっorz