そこそこでした
今日、ものすごく楽しみにしてた雑誌が発売になったので、なんと昼休みに本屋へ行って家に帰って読み始めてしまいました。全部は無理でしたが……
お話自体は好みとも言えない、でも悪いとも言えないって感じでしたが、訳が(最近のヒストリカルやハーレクイン系の、『出せば買うべ』といったやっつけ仕事的な、日本語としても破綻した文章と比べたらいけないのはわかってますが)
……って言っても、やっぱり原文がある、という縛りがあるせいか、オリジナルの文章とは違って少しぎくしゃくして気になるところはありました。私はやっぱりオリジナルで本出して欲しいなあ……。この方の文章の美しさはオリジナルでこそ真価を発揮すると思う。
そう考えると、普通に日本語としても美しい翻訳というのは、すごい大変なんだなあと思います。大好きでずーっとシリーズを追っているジョナサン・ケラーマンのアレックスシリーズも、途中で翻訳されてた北村さんが亡くなり、別の方に変わったのですが、酷い違和感を感じると同時に『北村さんがいい』と思ったものでした。いえ、後続の方の文章も良いのですが、なんというか、文章が生真面目すぎる? レーベルが変わったせいもあったかもしれないのですが……
実際、扶桑社ミステリから新潮に変わってからそんな感じになって(新潮社一作めの途中で亡くなった)主人公たちの会話でぷっと吹いてしまうこともなくなりました。でも読むけど。物語は面白いし、固いけど美しい文章です。興味のある方はぜひ最初から順番に。
でも思えば、文章自体はあらーという感じでも読ませるものは読ませますよね。本当は文章なんか下手でも良いのだと思います。自分を甘やかして言っているのではなく……><
これももうずーっと持ち歩いている本ですが、(多分、この日記を読んで下さる方の中に読まれた方はいないと思います)「桜子は帰ってきたか」という本があります。
著者麗羅氏の小説デビュー作で(多分、小説でない著作はあったように思いましたが、今調べ直してもよくわからなかった。解説にも特に記述なし)、噂を聞いて文庫になるのを手ぐすね待って買いました。小説は(おそらく)初めての方で、文章はなんというか、必要なことだけぱきっと書いてる感じ? 流れるようにというには太くて硬派な感じなんですが、物語もキャラも良くてですね……あのころ、クレちゃん(登場人物)のような人が現れて私を好きになってくれないかなあなどと、うっとり乙女的妄想に浸ったものでした。
読み返すたびに私も歳を取っており、「うーん、(文章は)うまくない」と思うのですが、うまいんですよねえ……
そう思えば、「うまい文章」を書こうとする努力より、読んで下さった人に何か残すような、そんな物語を作れるよう努力するのが先なのかもしれません。
……まあ、はしゃいで書くのがエロばっかって自体ですでに終わってますけど><