名乗り出ないわけ
いただいたコメントにレスを書いていて、ふっと日記のネタにしようと思いました。最近書くことなくて。
なんでアッシュがヴァンのところを逃げ出してお屋敷に戻ったとき、俺が本物だと名乗り出なかったか。
屋敷中の人々の記憶に残るままのアッシュなわけだし、自分が被験者で、ルークがレプリカだと指摘することもできました。
レプリカというのは一般認知度はかなり低かったはずだと思うので、誰かに指摘されるまでそんな発想がちらりとも出て来なかったとしても仕方ない。もしも私の子どもがある日ナリはおなじだけど赤ん坊のようになって帰ってきたら、多分「クローンかも」とか思う前にどんな恐ろしい思いをしたんだろうと考えるんじゃないかな。人の髪の毛が一晩で真っ白になったり、何歳も歳をとったようにみえることもあることを考えれば、多少の違いなにほどのものぞ。
そのうえ現代と違って物理的に距離を置いて暮らすのが一般的な貴族の両親が、実の子でないことを気付かなかったとしてもむしろ当然かもしれないですし。こういうお屋敷で「この子別人じゃね?」と怪しむ人がいたとしたら、それは乳母でなくちゃなりません。シュザンヌが自分で育てたはずないし、たぶんそれが許される身分でもないし。
だけど自分の子そっくりの子が突然現れて「俺がほんものだ!」とやらかせばさすがにちゃんと調べたはずですよね。
じゃあなぜ名乗り出なかったのかというと、設定としてはきちんと決められているのかもしれないし(私は見逃しているかも)そうでなくとも諸説あると思うんですが、私的には『三人模様』のアッシュの理由が一番しっくりくるかな、と。なのでストーリー上で語っているかいないかはおいておいて、特に不都合がないかぎりすべてのアッシュの名乗り出ない理由としてその設定があります。
そういえば、変質者におち◯◯んちょん切られた子どもが、もう家に帰れないと家出するマンガがあったような……? ちょっとうろ覚えなんですけど……内容自体は多分面白くなかったんでしょう、作者も話もよく憶えてないんですが、切られた子どもが大きくなって着ぐるみに入るかピエロになってたような?(わかります?)
内容はともかく、ちょんぎられたせいで家に帰れないと考える子どものおかしな発想は、あるよね、と思ったのを憶えています。私自身にも似たようなことがありました。(あ、そんなダークなことじゃないです)
ぼろぼろになって帰ってきて、絶対の味方を得たように親の胸に飛び込める子もいれば、親にこそみっともないところは見せたくないと考える子もいます。私は後者です。だからアッシュが名乗り出ない理由がああいうふうになっちゃうのです。