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フェア・ゲーム

my神が翻訳を担当された『フェア・ゲーム』やっと読めました……!

雑誌で訳された短編が、それなりには面白かったものの、ものすごく性に合うものではなかったため、急いで買わなくてもいいや、と思っていたら、あっという間に完売したらしく手に入らなくなっちゃってたんですよね。

面白かったです。少なくとも買って損はしなかった。高いですけど……>< 厚みと、各関係者様にお支払いするぶんを入れるとこんなものなのかなと思います。表紙絵が好きではなく、購入に踏み切れないもう一冊も読んでみようかな……。

訳はなめらかですごく綺麗だと思いました。少し前に書いた「守護天使に〜」とは比べ物にならないくらい。語彙が豊富な方ですから、それなりに苦労されることはあってもぴたっとくる日本語をちゃんと持ってこられるんでしょうね。少なくとも私が海外ロマンスものでドン引きするようなイカニモ表現は皆無でした。(っていうか、原作者の力量もあるのかも……。再会ものだからかもしれませんが、すくなくとも出会った瞬間に頭の中で相手をマッパにして身体やら性器やら想像したあげく股間を固くしたりあそこを濡らしたりするようなビッチ的な主人公たちではなかった)訳すのに困ってそのままになった英語も無かったし。いや以前に書いたけど「彼はすごくホットな男よ」とか、そういうドン引き表現山ほどあるんですよ。一回海外ロマンスもののテンプレ翻訳的な文章でアシュルク書いてみましょうか? 絶対爆笑します! っていうか、ドン引きします^^; 多分書きながら鳥肌も立つ。こないだの「ファックして」ももしかしたらこの方ならちゃんと日本語の卑猥な表現で訳したかなと思いました。

お話は膝の負傷で引退を余儀なくされた元FBI捜査官で現大学教授のエリオットと、FBI捜査官で過去三ヶ月だけ恋人的な存在だったタッカーの再会物語です。その恋人『的』な存在というあたりに、まっすぐなタッカーと何事にも慎重なエリオットの認識の違いがありまして、再会したからって燃え上がってすぐにベッドになだれこむようなことはなく、じれじれじれじれと……ああんもう〜heart04 という感じ。ほんと、解説の三浦しをんさんじゃないですが「落ち着いてよく話し合え!」です。

当然濡れ場も多くはないですが、私は「致した」ことが分かれば特に詳細は必要ない人なのでそれは無問題。(見栄はってんじゃねーよと思われるかもですが、本当です。有るにこしたことはないんですが、無くても)というか、海外ロマンスの濡れ場はぜんぜんそそりませんしねー。喘ぎ声とか執拗に書くのはこっちのBLとかフランス書院とかから出てる一見少女小説っぽいエロ小説だけの気がする。おっちゃんが読むような黒い文庫は意外にエロくないのです。

──と、余計な方向に話が脱線しましたが、そういうところを抜きにして語るとしたら、良く出来たミステリ小説、と言えるかもしれません。が、こういうのもう何度も読んだことある……><

ミステリ小説は国内、翻訳物問わず古いものから新しいものまで結構読んでるし、ミステリ部分には目新しさは全くない……。m/mでなかったら星2しか付けられないなあと思います。じれじれ好きなのでプラス1で星3かな。これでミステリ部分にもヤラレタ感があったらもう神認定するところですけど。

この方には吸血鬼もの(食傷気味)以外のm/mパラノーマルとか、日記で訳したいと言っておられた海賊ものとか訳して欲しいなーと思いますが、正直この方のオリジナルを越える原作なんてないような気もするのです。連載開始からもうじき丸七年になるアレを! 完結させて欲しい! 七年経つのに、まだ主人公カップルは最後まで致せてないんですよ><

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料理、読んだ本、見た映画、日々のあれこれにお礼の言葉。時々パラレルSSを投下したりも。

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