ないから!
少なくなりかけてた売れ筋商品出さなくちゃと思ったとたんにレジが混んで呼ばれ、お客様に捕まり、やっとの思いで解放されたときには棚が空になってました。欠品は拙いので、とりあえずその商品の段ボールだけ抱えて売り場に戻ったら、その棚の前で、諦めきれない様子のお客様が一人立ちすくんでいました。背はそれほど高くはなく、私の好みからは外れた(汚い系の男臭い渋いタイプが好みなので)綺麗め系のイケメン外人さんです。
「これ、ありますか」
「お待たせして申し訳ありません、今出しますね!」
……とは言ったものの、並べ終わるまで待たせるのもアレじゃないですか。当然私は彼に声をかけました。片腕で段ボール抱え、片手に商品を一つ掴んでね、「おいくつですか?」と。
するとイケメン外人が急ににやにや〜っとしてですね、「24」と言ったんですよ。え、そんなに?! あるかな……と段ボールを見下ろした瞬間、気付いた。年齢を自己申告されたことに。
んなこと聞いてねえよ、いくついるかって聞いてんだよ、というような暴言は吐けないし、恥をかかせてもなあ……と「あー……そうなんですか。(で?)いくつ……何個いりますか?」「あー二つ」「はいどうぞー!」と私は彼の持ったカゴに商品二つを入れてあげたんだけど、さらににやにやっと笑ってダンボールから二個を追加でつかみ取ってぶらぶらと行ってしまいました。
ちゃんとヤツが自分の勘違いに気付いたか不安。
バイト中にお客に年齢聞くほどフレンドリーな国民性でもないし、息子みたいな年齢のガキンチョナンパしたりしないし!
もしかして気付かずに友達とかに「今日日本人のオバサンに歳聞かれてさ〜!(俺ってもてるよね〜w)」とか言ってるかもしれないと思うとものすごいもにょります。発狂しそうだと思って主人に話したら大爆笑されました。今ごろどっかで女房が笑い者にされてるかもしれないというのに……!