ウォーキング・デッド
観忘れてたBONESのシーズン9と、シーズン10の観られるとこまで観てしまったので、以前から観よう観ようと思いつつ時間がなくて手を付けないでいたウォーキング・デッドを一気にシーズン5最終話まで視聴。
以下、登場人物の生き死にまで豪快にネタバレしてますので、嫌な方は回避して下さい。
登場人物のほとんどが自分勝手で、序盤は女性陣に最悪なキャラが多い。(男性陣にももちろん苛つく)女弁護士もだけど、特に主人公リックの嫁。初っ端から夫との関係が微妙なのは匂わされていましたが、心底理解出来ないどころか嫌悪感さえ感じるレベルでした。
保安官である夫(リック)は任務中に撃たれ、意識不明の重体で入院します。意識が戻らない間に街がゾンビ(主人公グループは『ウォーカー』と名付けましたが、グループによって違う名前を付けている。面倒だしわかりやすいのでゾンビで統一します)に席巻され、高校時代からの親友であり、同僚でもあるシェーンが救出に来るんですが、病院にもぞくぞくゾンビと軍が入って来て激しい争いが起こってるのにリックは未だ意識不明で点滴とか繋がれちゃってるし、抱き上げて運ぼうにもさすがに意識の無い、同じ程度の体格じゃ無理。(もしかしたら心肺停止してたかな?という描写も)結局見捨てて逃げざるを得なかったのですが、扉の前にストレッチャーを置いてささやかな防御だけし、嫁には「リックは死んだ」と告げる。シェーンが必死にリックを救出しようとしたことはシーズン1開始からややあっての回想で明かされることで、正直この状態では「きっとリックは生きてる」と告げることさえしらじらしく、誰が見たって「リックは死んだ」と告げざるを得なかったと思います。
ところがリックは病院でのたった一人の生き残りになるまで生きていました。自然に目覚め、ゾンビの姿を見かけながらわけもわからず逃げ出し、同じく街の生き残りモーガン親子に助けられて事態を把握し、アトランタに安全なキャンプがあると聞き、妻と子を探すために旅立ちます。(親子は訳あって残りました)
点滴が切れ、飲まず食わずでも飢え死にしない程度しか、時間が経ってないってことです。モーガン親子と過ごした一夜?からアトランタまで行き、ゾンビに囲まれ絶体絶命なところを物資調達に来ていたグループに救われ、妻子と再会するまで、ドラマでは二、三日に見えたけど、描かれていない数日が例えあったと仮定しても病院脱出から一週間も経ってないと思う。
なのにね! 嫁はもうシェーンと出来ちゃってたのです。シェーンはどうやらこの嫁が昔から好きだったようで、その子も含めて自分が守って行こうと決意しているようす。嫁はゾンビがふらついてる世界で、息子をこんな事態になるまで見知らぬ他人だった人に預けて、森の中でハアハアしているとか……よくそんな気が起こるよねと正直( ゚д゚)ポカーン あれですか、死に直面すると性欲が高まるとか言う例のあれ??
妻子のために必死に頑張ったリックはさぞかしショックだろうと気の毒に思ったのもつかの間、再開した途端、嫁は迷わずリックの元へ。「よくもあの人が死んだなんて嘘をついたな」とシェーンに大激怒した挙げ句、私とカール(息子)には二度と関わらないでと、別にレイプされたわけでもなし、自分だってノリノリだったくせに何を言っているのかとまた( ゚д゚)ポカーン そもそも夫が撃たれた日に口喧嘩とかしてたら、私なら後悔で死にそうになると思うし、倦怠期といえど迷わず夫を選ぶくらい愛が残ってたのなら、どのくらいリックが入院してたのかわからないけど多分一年も経ってないのにもう浮気とか有り得ない。って「嘘つき」とシェーンを詰るからには「死んだ」って言われてから身体の関係に至ったわけなのかな。それなら夫が死んだと思ってから二週間も経ってないんじゃないでしょうか。理解不能。この嫁にとって「愛」とはなんなんだろう。
この嫁は徹頭徹尾こんな感じで自分勝手なアタシ理論を展開し、どっちの子かわからない子を妊娠し、結局大親友だった二人の仲を裂くことになり、やがて殺し合いをさせることに。この嫁がシーズン3で退場なのですが、正直このうざい顔をもう見なくて済むのかとほっとしたくらいです。
シェーンもシェーンで、最初はすごく良い奴に見えたのに、元からの人格なのか屑嫁が彼を変えたのか、ありえないほどうざい奴に。私は彼の顔よりも、水野晴郎さんバリの耳朶から目が離せず、正直表情とかあんまり観てなかった。(HEROESのサイラーも眉毛しか観てなかった)人様の農場に滞在させてもらい、「身内で手一杯、他人を受け入れる余地はないから出てって欲しい」と言われているにも関わらず、彼らが保護?していたゾンビを「危険だ、彼らは何にもわかってない」と身勝手理論展開で全員処分。実はそのゾンビの中には農場の人々の身内が含まれていて、「あれは病気、いつの日かきっと治る」と信じる彼らには期間限定とはいえ匿ってやった主人公らに裏切られ、殺されたも同然だったわけです。そっとしておいてあげたらいいじゃない、その後なにがあったって彼らの自己責任じゃないと見ている方は思うのに、「彼らのために」とほんといらないお節介と言うか、気に入らないならさっさと出て行けよ……。この後も何かとこのような自分正義理論を振りかざす人々は後を絶たず、うざさに苛々させられます。「あなたのために」「皆のためにやったのよ」「私は正しいことをしたの」と、どいつもこいつも恩着せがましい……。誰も頼んでないじゃんと言いたくなる>< ほとんどのキャラ、アクが強すぎて理解出来ないどころか癇に障ります。主人は「観てると苛つく」といって途中で視聴を止めました。なぜ一致団結して助け合わなければならない非常時にあちらでは暴動や略奪が起こるのか、よーくわかりました。ドラマだからそういう人格をオーバーに描いているのか、逆にドラマだからアレでもちょっぴり綺麗に描いているのか、どちらなのかすごく気になる。とりあえずアメリカで大きな災害には遭いたくないので、絶対にアメリカ旅行はしないと心に決めた。
で、なぜこんなうざいドラマを観続けているのか。最後どうなるの?というのももちろん気になるのですが、ダリル役のノーマン・リーダスのファンだから、それだけです。だいぶ前にこのブログでもちらっと触れたのですが、「処刑人」という映画以来のファンで。(でも処刑人ではお兄ちゃん役のショーン・パトリック・フラナリーの方がどちらかといえば好きだった)……そういえばノーマンはWDでも弟役だ。兄ちゃんが弟大好き、弟が兄ちゃん大好きなのも共通ですね。お兄ちゃんのメルルは、「ひでぶ!」とか「あべし!」とか叫んでろくでもない死に方しそうなタイプに見えますが、弟のことを心底愛していたし、最後は弟のために男気を見せました。キャロルやミショーンなんかはある程度メルルの性質を見抜いていた節もあり、生きていたらものすごい力強い味方になったと思います。
ありがたいことに、ダリルはまともな役であります……。キャロル、ベスという二人の女性とフラグが立ってて、キャロルも綺麗な人なのですが、私はベスが一押しでした。キャロルはダリルと似て辛い過去を持っているので、よりわかり合えると思うんだけど、同時に傷の舐め合いにもなるし、そういう同じ痛みを共有する二人が寄り添うカップリング、あんまり私は萌えない。ベスだと歳の差カップルになるし、すっごい可愛いし、仲の良い家族に愛されて育ってるので、お互いに理解出来ないところは多々あると思うけど、ダリルのような人間を真に癒すことができるのはやっぱりこのタイプだと思いました。
──退場しちゃったので、夢と消えたけどね!!
素で「ああっ!!」っと大声で叫んでしまって、「何が起こったのかとびっくりした」と主人に怒られた……。
キャロルもその過激さが時々もにょっとなるけど、かっこいいキャラなので好きなんですけど。最初は暴力的な夫に怯えるだけの気の弱い女性でしかなかったのに。「私は何にも出来ないから、母親みたいなことをしていたら、皆が守ってくれたの」とあるコミュニティーに入るときの面談で言うのですが、ゾンビの内臓を顔から身体から塗りたくり(ゾンビに認識されなくなる)、狙撃用ライフルや爆薬を持って、囚われた仲間たちを単身救出した女がどの口でwという感じではありますが好きなキャラではあります。後半になるに従ってリックの嫁や女弁護士みたいな苛立つキャラが消えていくのはありがたい。
ただ、ダリルとキャロルの距離が縮んだのはキャロルの娘が行方不明になってからで、そのあたりの描写も含め、ダリルはキャロルの母性に魅かれているような感じでもあります。なのでロマンチックな展開には全くなってません。これからどうなるか。
で。なんと実はダリルはゲイにするかもという構想が一応あったそうで、協議もしたとか。結局、公式で「ストレート」という最終解答が出されたのですが、女性人気の高いキャラだし、SNSなどではかなり落胆の声も上がったそうで……。なんなの、好きすぎて女とくっつくの見たくないとか?? 私自身はダリルがゲイは絶対嫌派だから、心底良かった。願わくばベスのような女の子で歳の差カップルになってくれるのが良いです。──十中八九キャロルで決まりだろうけど。すごい不人気だったらしいリックの嫁のようなキャラはあてがわれない(一番人気のキャラだから)と信じてるので、まあ新キャラとかでも受け入れられると思う。
何度も言うけど、ベスがパーフェクトだったんだけど……(१﹏१;)泣 ダリルは多分三十越してるくらいでベスは十七。このくらいの歳の差で、女の子側が主導権握るようなカップルにすごく萌えます。ダリルは生い立ちのせいか「昔は子供だったけど、今は大人」と言われてるくらいシーズン1の頃から少しずつ頼れる大人の男になってきたって感じで、十七歳の女の子でもベスの方が精神面では落ち着いてしっかり支えになってくれたと思うんですよね。二人きりの逃亡中、なにかピンク色な出来事が起こらないものかと期待に胸が膨らんだのも今となっては良い思い出です。……良くない思い出かorz
ちなみに主人公のリックには今のところ全然魅力を感じません。なんであれだけ「リックが必要」だと皆が思ってるのか、私にはわからない。途中からある程度合議制になったようだけど、私はそもそも絶対王政みたいに一人に決定権を持たせるのは好きじゃないんです。それが有能な人物であれば、身勝手な人々を纏めるためにこういう場合に限っては有りかもしれないと思うけれども、リックにしろ総督にしろ常に己の思いが最優先、時に自分を殺しても全体のためになることを、という上に立つものに必要な資質が感じられない。リックはまあ生きてるし、少しずつ他人の意見も容れるようになってきているようだから、これから先芽吹くのかもしれませんが。
これだけぐずぐず言ってても、やっぱりどうなるのか気になるところでシーズン5が終わったし、ダリルのロマンスも観たいから、シーズン6を待ちわびる。